有限会社オレンジ
TVアニメ、劇場アニメ、オリジナル・ビデオ・アニメーション、ゲームレビューなど、幅広いCGアニメーションを制作。サテライトの『創聖のアクエリオン』やキネマシトラスの『.hack//Quantum』などの作品で知られる。本社は東京都。
http://www.orange-cg.com
手がけた作品としてはTVアニメ『BEASTARS』や、3DCGアニメ『宝石の国』などで有名な会社です。面接で本社に足を運び、会社の制作環境を見学させていただきました。地下にモーションキャプチャー専用の施設があり、この環境なら本格的な3DCGアニメーションがつくれると感心しました。上階の作業スペースはオープンな空間になっていて、とてもフランクな雰囲気のなかで仕事ができそうなことも魅力に感じました。
「アニメータードラフト会議」というサイトに応募し、そこからコンタクトをくださったのが内定先でした。その後何度かのやり取りを経て会社を訪問し、面接、内定という流れでした。面接ではアニメーションに関する質問を多く受けました。好きなジャンルは戦闘系か日常系か、どんな作品を参考にしているか、ポートフォリオのなかで気に入っている作品はどれか、といった話題でした。私はアニメーターに絞って就活をしていましたので、ポートフォリオもそれに沿った内容にしていました。自分がつくりたい作品を重点的に揃えると同時に、歩く、走るなどの基礎力を示すタイプの作品も盛り込みました。アニメーターとして採用されたとしても、最初からやりたい仕事ができるわけではないことはわかっていましたので、基礎が固まっていればいろんな分野で応用が効くという評価を得るために、「やりたいこと」と「やらなきゃいけないこと」を並行して準備していました。
2年生のときに受けた3DCGの授業です。思い通りに動くのが楽しく、動かないときはどうすれば解決できるかを考えることもまた楽しく、この授業をきっかけに進路を決めました。業界の方が来校する作品講評会も私の成長にかかわった授業でした。30秒ほどのアニメーション作品を、ゲーム会社のアニメーターさんから作品をじかに講評していただきました。気づいた点を一つひとつ一時停止しながら「この部分の手はこうじゃないよね」「肘が曲がり過ぎているよ」など、他の方なら見逃してもいいようなところまで事細かに指摘してくださるとともに「この部分はいい」と褒めていただけた点もありました。「今後は自分で違和感のないものをつくっていこう」と強くアドバイスされ、その後の学習でもずっとそれを意識して作品づくりに取り組んできました。このように業界との接点があるというのは、学生にとって大きなメリットだと思います。