ゲーム会社で働くとは?

いよいよ本格的に2015年卒業生の就職活動が始まり、幼いころから抱いていた夢をカタチに変えていく段階に入りました。今年もOICではゲーム会 社で活躍する方をお招きし、夢のゲーム会社で働くとはどういうことかを改めて考える「トークライブ」を開催しました。こちらのイベントは高校生にも参加し て頂き、在校生とともに業界の知識を深めていってもらいました。

 今回お招きしたのは、今年創業20周年を迎える株式会社日本一ソフトウェアの塚本 将成氏です。代表作には「魔界戦記ディスガイア」や「魔女と百騎兵」などがあり、実際にこれらのタイトルの商品を遊び、感銘を受けた学生も多く、しきりに メモを取りながら講演を聞いていました。

まずは、ゲーム業界の「いろは」から。

ゲーム業界ではゲームの企画(プラン)を「考え」て、その企画をもとにゲームを「作り」、完成したゲームを「売る」という一連の作業が繰り返されています。

 当たり前に思うかもしれませんが、この当たり前の作業工程を1つの会社で全て行う場合もあるのですが、実はどれかの作業を専門的に行う会社もあるのです。

 トークライブは基本的な業界の説明から始まりました。在校生にとっては知っているようで意外と知らなかったことも多かったのではないでしょうか。

 「就職活動」と言われても何をすればいいかよく分からないという声を多く聞きますが、とにかくこのような説明会に積極的に参加して、「まだまだ業界の知識を知らないんだ」ということ自体を自覚するのも就職活動の一歩になることでしょう。

ポートフォリオが評価されるポイントは?

塚本氏の講演の中で、学生の目の色が変わった内容が「作品制作のポイント」です。履歴書や面接も大切ですが、ゲーム業界への就職においてはポートフォリオに込められた作品も大きな評価の対象となります。

 やはり、何よりも大切なのが「基礎力」ということでした。ただし、基礎力を身につけていたとしてもそれをポートフォリオで一貫性をもって表現できていなければ意味がありません。
 塚本氏は選考時に評価が高かったプログラムとデザインの両方のポートフォリオを実際に学生に見せながら、評価するポイントを分かりやすく説明して くださいました。その時お見せ頂いたゲームプログラマ志望の学生のポートフォリオは、本校の卒業生であり、藤元 辰弥さんのものでした。

 プログラムについての丁寧な解説が評価され、株式会社日本一ソフトウェアに就職し現在も活躍しています。彼が手掛けたソニックライナーは日本ゲーム大賞入選作品でもあり、そのクオリティの高さに学生たちは驚きを隠せない様子でした。

 教職員一同にとっても、学生の作品指導のために非常に参考になる話を聞くことができました。

ゲーム「作品」ではなく「商品」を作るのがプロ

最後に創立20周年記念タイトルである「アルカディアスの戦姫」を試遊させて頂きました。

 このタイトルだけでなく、株式会社日本一ソフトウェアが手掛けるゲームのキャラクターは親しみやすいデザインのものが多いことにお気づきでしょう か。それも、企業理念である「Entertainment for All」に基づき、誰でもなじみやすいゲームを作っているからなのです。

 ゲームは作品ではなく商品であり、自己満足ではなく、誰もが楽しめるものにするべきだというプロ意識をお伺いすることができました。ゲームを遊びながらも、最後まで企業が大切にしていることを教えて頂きました。
 

実際にOIC生の作品指導もして頂きました。

講演終了後には、日本一ソフトウェアの塚本氏から、ゲーム業界をめざすOIC生の作品についてプログラムや、デザイン、企画などの分野に分けて、採用担当の目線からアドバイスを頂きました。

 作品を持参した学生は塚本氏に現段階の作品を簡単に紹介し、それに基づき、プログラムの書き方や、企画書の書き方など、具体的にご指導頂きました。現場で活躍するプロからの直接指導とあって、学生は緊張しながらも、真剣に塚本氏の話に耳を傾け、メモを取っていました。

在校生の感想

参加した在校生からのコメントは、どれも充実感に満ち溢れていましたので、一部ご紹介したいと思います。

 「基礎力の重要性を改めて考えさせられました。」
 「提出作品を作るときにどのように重点を置けば良いかが分かりました。」
 「これからの作品制作に少し不安がありましたが、頑張ろうと思える講演でした。本当にありがとうございました。」

 在校生のみなさん、講演や作品指導で得られたことを今後の作品制作に生かし、目標のゲーム会社就職に挑んでください。

 最後になりましたが、株式会社日本一ソフトウェアの塚本将成氏、貴重なご講演ありがとうございました。

 

これまでの「トークライブ」