【業界セミナー】株式会社サイバーコネクトツーの松山社長によるトークライブを開催!

 「NARUTO―ナルト― ナルティメットストームシリーズ」や「ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン」、「.hackシリーズ」など数々の人気ゲーム開発を手掛ける株式会社サイバーコネクトツー。そのサイバーコネクトツーから松山洋代表取締役に来校いただき、6月25日(土)にゲームクリエイタートークライブをアクティブラーニングホールで開催しました。

どうすればゲームクリエイターになれるのか

 今年で設立20周年を迎えるサイバーコネクトツーは、記念イベントとして松山社長自らが全国47都道府県を回る「ファンミーティング」を実施中で、そのハードスケジュールの最中、OICでトークライブを実施して頂きました。

 当日は、ゲーム業界を目指すOIC生と高校生合わせて約100名が会場を埋め尽くしました。

 

 トークライブのテーマは、ずばり「どうすればゲームクリエイターになれるのか」です。

 

 まず松山社長の問題意識としてゲーム業界においては、若手の人材がなかなか育っていないという深刻な現実が紹介されました。

 業界で求める人材が何かを理解せずに、いくらゲームのことを学んでいても意味がないと厳しいご指摘が。その上で、ゲーム業界のことをどれくらい知っているのかと、参加者に直接問いかけながらトークライブは進行しました。

 「家庭用ゲーム機で年間販売されるタイトル数は?」「ゲームソフト年間売上ランキング10位に入っているのは?」…次々に発せられる質問に、参加者も次は自分が当たるのではとドキドキです。「ここ数年ゲームの開発費用が高騰しているが、その理由は?」という、少し難易度の高い質問に答えることができたOIC生には、松山社長からお褒めの言葉も。逆に答えられないと、「どうしたOIC生!それくらいのことはしっかりと勉強しておかないと!」と、お叱りとも激励とも言えるお言葉も頂き、参加者の集中力もマックスに。

ターゲットは世界中のゲームプレイヤー

 結局、ゲーム業界は厳しいということでした。

 ミリオンセラーと言われるゲームは上位5位くらいまでで、年間約500タイトル販売される家庭用ゲームソフトのうち黒字と言えるのは1割程度。あとの400タイトル以上は赤字で、アニメやマンガなどはもっと厳しい現状です。これがエンターテインメンント業界なのです。

 だからゲームはいかにして9割の赤字を埋めるだけのヒット作品を作るかが重要であると強調されました。

 しかし一方で、家庭用ゲームは「ワールドワイド」です。例えば、プレイステーション4は、日本国内の出荷台数は270万台だが、全世界累計では約4000万台にものぼります。

 「NARUTO―ナルト― 疾風伝 ナルティメットストーム4」の累計出荷本数も日本国内では10万本程度だが、全世界累計では180万本であり、世界中のゲームプレイヤーがターゲットです。松山社長は「面白さは言葉も国境も超える。世界中の人が夢中になれるゲームを作ることが大切。」と業界の可能性についても言及されました。

ハードごと買わせるような面白い作品をつくる

 要するに「面白いゲームを作る」という難題を実現することが大切だということです。

 

 では「面白いゲームとは?」というOIC生の質問に、松山社長は、「本能に訴えかけ、第1欲求を満たし、面白そうだと直感できるゲームだ。」と回答。仮に対応するハードを持っていなければ、ハードごと買わせるくらいのインパクトが必要と断言されました。

好きであることをあきらめない。その先にあるのがプロ

 最後に、松山社長の自論でもある「好きであることをあきらめない。その先にあるのがプロ。」というお話しでトークライブは締めくくられました。

 「好きな漫画やアニメは、読みまくる、見まくる、公開された映画は初日に見に行く。その上でいろいろな知識も身につける。それこそ、英語も、数学も、物理も、とくにコミュニケーションも大切だから、友達は100人作ること。キミは本当にゲームが好きですか?好きであることをあきらめない、ゲームクリエイターになる覚悟はできていますか。」という訴えかけに応えるように、クリエイターを目指すOIC生や高校生の拍手が会場に響き渡りました。

 本当にお忙しい中、OICにお越し頂き、素晴らしい講演をしていただいた松山社長に、この場をおかりして、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

参加者の感想を紹介します

<OIC生>

「改めてゲームデザイナーを目指す心意気、やらなきゃいけないこと、を認識しなおすことができました。今年のGFFに作品を送っているので、手厳しい審査をお願いします。」

「貴重なお話ありがとうございました。話を聞き、現在制作しているゲームや新たに制作するものを、改めて見直してみようと思いました。」

 

<高校生>

「今まで生きてきたなかで得た知識の中で一番有意義で素晴らしかった。今日のことは一生忘れません。」

「僕は高校1年です。小学校6年からプログラマーになるのが夢で、プログラムを学べばいいと思っていたけど、松山さんの話を聞いて、コミュニケーションや英語、それに自分が楽しく、皆も楽しませることができることが大切だと思いました。」

「ファミ通で掲載されている漫画で松山社長をはじめて知ったのですが、まさかトークライブで出会えたことに感激しました。まだまだ卵ですが、ぜひ頑張ろうという気持ちにさせてくれました。」

株式会社サイバーコネクトツー