9月末より後期の授業がスタートしました。

 後期は「システム開発演習」、「グループ制作」などの授業で、チームを組んで本格的に『ものづくり』に取り組みます。専門分野ごとにチームを作 り、メンバーで議論を繰り返しながらクオリティを高めていき、完成した作品を1年の集大成である学内作品展(メディアフロンティア2015)へ出展するこ とをめざします。

 

情報処理IT系分野

 IT分野では、これまでに学んだプログラミングやデータベース、ネットワークなどの知識・技術を応用し、企業や家庭で実際に使えるようなシステム・ツールを作ります。

 商品の受注管理システムやプロジェクト管理ソフトといった正統派のものから、スマートフォン用のコミュニケーションアプリやWEB音楽配信サービ スなど生活の中で楽しく使えるものまで、ユーザーに「これは便利!」「欲しい!」と思ってもらえるように学生たちが知恵を絞ります。

2014年学生作品展IT部門最優秀作品 『e2』

ゲーム分野

ゲーム分野の学生にとっては、普段の授業ではなかなかできない大がかりなゲームシステム、凝ったグラフィックやエフェクトを使用したゲームを作るこ とができる絶好の機会です。毎年、アクション・RPG・シューティングなど多彩なジャンルの力作がそろい、過去には「日本ゲーム大賞」の入賞作品も生まれ ています。

 ゲーム制作は、プログラミングコースの学生とCGデザインコースの学生、それぞれが専門の部分を担当し、うまく組み合わせながら一つの作品に仕上 げていかなければなりません。普段はあまり接点のない者同士、考え方の違いなどでぶつかることもありますが、それらを乗り越えて「チームで一つのものを作 り上げること」を学んでいきます。

2014年ゲーム分野最優秀作品 「nekotter」

デザイン分野

デザイン分野では、日頃の授業で磨いたデッサン力や、さまざまなデザイン理論、専用のアプリケーションソフトを扱う技術などを駆使して、独創性のある作品づくりを目指します。

 イラスト・映像・CGアート・WEBデザインなどの多様な形を取りながら、見る人に感動を与える表現とは何か、評価される作品とはどんなものかを 追及していきます。また、デザイン分野の業界で働く上では欠かせない、「作品制作の意図を明確に語れる」プレゼンテーション能力も重点的に伸ばしていきます。

2014年静止画CG・イラストレーション 最優秀賞「遭遇」

 

初回は業界人を招いて、作品制作を指導。

授業初回には各分野の企業人を講師にお招きして、作品制作を進める上での心構えや押さえるべきポイントをお話しいただきました。実際の仕事現場で起 こるシステム開発上の問題点や、細部まで丁寧に作りこめるかどうかが作品の完成度を大きく左右することなど、講師の実体験に基づく内容に学生たちもやる気 を大いに刺激されていました。

 学生たちは現在、企画書の内容を練り上げたり、作品の素材作りに取りかかっている段階です。今後はメディアフロンティア2015での入賞を目指して、試行錯誤しながら作業を進めていきます。

 

『ものづくり』の授業では、講義形式の授業では鍛えることの難しい技能を伸ばすことを目的としています。自分たちで企画し、工程表を作り、役割分担 をしながら作業を進め、最終的な作品の完成度を高めていく。これらを通じて、主体性・協調性・チームで働く力・人に伝える力・粘り強く取り組む力・スケ ジュール管理能力などの伸長を目指します。

 本校では、今後も社会や企業から求められる、知識・技術のみに偏らない行動力・実践力を備えた専門職業人の育成を目標とし、実学的な教育活動を行ってまいります。

メディアフロンティア