妖怪ウォッチバスターズを手がけるメトロが来校

 11月13日(日)、妖怪ウォッチバスターズ鉄鬼軍など数々の人気ゲームタイトルの開発を手掛ける、株式会社メトロからクリエイターの方など6名をお招きして、ゲーム業界セミナーを開催しました。

 セミナーに参加いただいたのは、株式会社メトロ開発事業部大阪開発推進室室長の西村和久様、リードデザイナーの山科繫久様、サブリードデザイナーの川上裕貴様、デザイナーの中西真也様、サブリードプログラマーの河野水樹様、プログラマーの松浦有祐様の計6名。なんとそのうち、西村様を除く5名全員がOICの卒業生という顔ぶれです。

 会場となった9Fアクティブラーニングホールには、OICの在校生をはじめ高校生の皆さんなど約100名が集まり、熱気に包まれるなかセミナーが始まりました。

ゲーム企業が求める人材像

 初めに、大阪開発推進室室長の西村様より株式会社メトロの会社説明と、ゲーム業界が求める人材像などについてプレゼンテーションがありました。メトロの会社説明については、そもそもゲーム業界におけるパブリッシャーやディベロッパーの違いなどを踏まえて、なぜメトロが妖怪ウォッチの開発に携わっているのかなどを高校生にもわかりやすくお話いただきました。

 

 またゲーム業界が求める人材像については、プランナー、デザイナー、プログラマーに分けて、それぞれに必要な技術や心構えなどを説明していただきました。ぜひ一つ一つご紹介したいと思います。

<ゲームプランナー>

 プランナーが最も難しいのは、売れる企画を作れることだが、何が売れるのか、我々にも分からない。だから、できる限り具体的で論理的な企画書を作れるかどうかが大事。例えば、ターゲットは誰で、何がおもしろくて、どれくらいの時間プレイしてもらうことを想定しているのかなど、企画書として必要な要素をリアルにイメージしてきちんと構成できているかが重要である。

<ゲームデザイナー>

 絵が上手なのは当たり前。上手でもダメ出しされたら、すぐにやり直せる、1回作ったものを捨てて新しいものを作れる意欲が大切。要は新しいことにチャレンジして、世の中にないものを作っていこうという好奇心がどれだけ強いかが、本当にもの作りの好きな人だ。またゲームの場合は、自分のイメージをプログラマーに伝えることが多いが、「カッコいい動き」などのニュアンスをきちんと言葉で伝える力も重要だ。

<プログラマー>

 弊社の場合は、プログラム言語はCやC++などできればいいが、論理的な思考をできることが重要だ。バグが出ないように、ゲームとして成立するように作り込めるような力が必要。あとは普通に会話ができる人で、デザイナーが発信するニュアンスなどを受け取る力が求められる。例えば「何フレームで動く」といった形で言葉にしながら、相手の意図を理解したり、こちらの意図を伝えたりできることが重要だ。

「ゲームが生活の人」になる

 そして、どの職種にも共通して大切なこととして、「ゲームが生活の人」ということを強調されました。業務という観点だけでゲームを作ると、どうしてもオンとオフという切り替えがでてくるが、ゲームが生活になれば、オンもオフもつながってくる。例えば、オフで見た映画がゲーム作りのヒントになるといったように、オフの遊びも、役に立つところはどんどん取り込んでいく。ゲームセンターに遊びに行って、そこで自分たちの手掛けたゲームを子どもが夢中になってプレイしている姿を見ることで、やりがいを実感できることもあるとお話しされました。

 

メトロで活躍するOIC生からのアドバイス

 プレゼンテーションの次には、メトロで活躍するOICの卒業生によるパネルディスカッションが行われ、学生時代にやっておいたほうがよいことや、就職活動に向けたアドバイスなどを頂きました。

 学生時代にやっておいたほうがよいこととしては、「全力で遊ぶこと。面白いことを考えるためには面白いことを経験しておけなければならないから」という意見や、「バイトを通して、上司やお客様と関わるなかでビジネス的なスキルを身に着けておくこともできる」というご指摘も。一方で、「自ら学ぶ姿勢を持つこと。学校とは違って、会社は一から教えてくれない。自分から調べ、質問するような積極的な姿勢を学生時代から身に着けておくことが必要」と幅広い観点でアドバイスがありました。

 その上で、プログラマーとして活躍する先輩からは、「プロとしての仕事は学生時代にやっていたものより当然深さが違う。メモリの確保、変数の制限、ポインタの設定…多くの技術について、はじめは広く浅くから、徐々に深くなっていく。会社に入ってからも学び続けることが重要なので、学生時代からネットで調べたり、先輩に聞くなどの習慣を身に着けておくように」など、改めて自ら学ぶ姿勢の重要性を強調されました。

 またデザイナーとして活躍する先輩からは、キャラクターをどういう手法で生み出すのかという質問に、「まずは、世の中で流行っているものをどんどん集めて、自分なりにリサーチする。その中なからイメージしたものを、ラフスケッチしていく。ラフはできるだけたくさん描くことが大切で、別のところで採用される可能性もある。学生の間は、寝る時間と食事とトイレ以外は、すべて絵を描くことについやすくらいの覚悟が必要」と訴えられました。

 さらに、就活ではどのような作品を作ればいいですかという質問には、「自分の行きたい会社が手掛けているジャンルの作品を、こだわりを持って作ること」、「とにかく人に見せることを意識して、他人の意見を取り入れて改善できる力とともに、何かに特化してアピールできるように」、「自分がその会社でどう働くかをイメージしてほしい」、「プログラマーであれば他人が見ても分かりやすいソースを作ること…」と、次から次へと、貴重なアドバイスを頂きました。

エンターテインメントの可能性

 パネルディスカッションの最後には、大阪開発推進室長の西村様から、「エンターテインメントは衣食住のように、人が生きていく上で必ず必要ではないかもしれない。しかし、ゲームをやって、よし勉強しよう、仕事をしようという気持ちになったりもできる。東日本大震災の時に、現地にゲームを持っていって子どもたちに喜ばれた企業もある。今やゲームも文化の一部になりつつあると感じる。人々を楽しませるゲーム作りという仕事の醍醐味はそこにある」という言葉に、将来ゲームクリエイターを目指すOIC生や高校生の皆さんにとって、大きな励ましのメッセージになったと思います。

 業界セミナーを実施していただきました、株式会社メトロの皆さまに、この場をおかりして改めて、お礼を申し上げたと思います。ありがとうございました。

 

株式会社 メトロ